domingo, 28 de septiembre de 2008

Reading


温はその性格からか、「今日学校で何をしてきたの?」と聞いても不思議なディテールくらいしか答えてくれないことが多くてあんまり具体的に何をしているのかまだよく分かっていないところもあるのですが、先日面白いことがありました。
国語の時間(なのかな)に先生が絵本を読む時に、子供たちが字を読めないと分かっていても、どうやら読んでいる文字の箇所を指差しながら読み聞かせをしているらしいのです。
温はひとつひとつのアルファベットやひらがなは読めるようになってきていますが、もちろん文章としてはまだ読めません。
けれども家に帰って来たら、早速先生の真似をして、大人の本の表紙の字をなぞってなにやらデタラメに、でも得意げに私達に文章を読み聞かせてくれたのです。「ケテロケチットコッテンポン」とかそんな感じでまったく意味をなしていませんが、
でも、「字を読めるってかっこいいでしょ!」っていう気持ちが伝わって来て可笑しかったです。
そして、その余波なのか、自分ででたらめに作詞作曲して歌を歌うようにもなりました。終わると拍手を求められます。

Pere Vila

9月中旬から学校が始まって2週間。
温は登校時一度も泣くことなくかなり頑張って学校に通っています。そして帰り迎えに行くとたいていの日はとってもうれしそうに、「面白かった?」と聞くと「うん」と答えます。
保育園の時は2週間くらいずっと、朝泣いて大変だったので、すごい成長です。学校では、周りに泣いている子もけっこういるので、なぐさめ役に回っているように見える感じもします。特に、カタルーニャ語の分からない生徒は朝やっぱり泣いてしまうみたい。新しい環境に慣れるというのは誰にとってもやっぱり相当ストレスです。保育園と時間自体はほとんど同じなのに、ものすごく疲れてしまうらしく、家に帰って来て二度目の昼寝をする日まででてきました。
保育園の小さなアットホームな環境と違って、学校は校舎も校庭も大きく、給食室や図書室は別棟、昼寝室、音楽室、シアターなんかまであります。つまり移動もたくさんで、先生たちの言うことをきちんと聞いて、みんなで協力する(一人だけわがままを言わない)、というようなことをきちんとしないと成り立たないのです。授業の内容自体はまだほとんど保育園と同じで、遊びの延長としての教育、なのですが、それでも時間割を見ると体育や音楽、英語やコンピュータまであってびっくり。面白いのが授業のひとつに「おやつ」というのがあって、一人一人持ち寄った小さなおやつをみんなで朝の11時頃に食べるのです。毎週水曜日は「果物デー」と決められていて、果物嫌いの子供(というのがけっこういるのだそうです)もそこでみんなで一緒に食べることを覚えるのだそうです。給食も(多くの子供が学校に残って給食を食べますが、これは義務ではなく、家に帰って食べてもいいのです)生野菜や魚、豆類など子供に人気がないメニューも、学校という環境の中に居ると食べるという子供が多いそうです(温も家ではいろいろ好き嫌いを言いますが、学校ではほとんど完食しています)。保護者説明会の時とかにも、家でのしつけの差が学校での生徒の態度に顕著に出るので、家庭できちんといろんなことを覚えることがとても大事なのだと口をすっぱくして言われました。たしかにいろんな子供がいるんだろうなあ。

Nuria 4




こんなところです。何もないと言えば何もないのですが、ある意味でパリより盛りだくさんと言えなくもないような。まったく違う二つの場所に行って、温も相当楽しかったっぽい夏でした。

Nuria 3






景色はとにかく素敵です。ハイジとかみたいな感じでしょうか。

Nuria 2






山の天気は変わりやすいと言いますが、ここヌリアの山は、毎日同じように正確に天気が変わります。朝はものすごく晴天で、午後1時くらいから急に薄暗くなってきて、山全体がすっぽり雲の中に隠れます。特に寒くなる感じではないのですが、5メートル先も良く見えなくなるので外出はちょっと遭難しそうでこわいです。なので毎日朝は少し遠出をして、昼ご飯をたべに帰って来て、ゆっくり昼寝をして、午後というか夕方は家のそばで遊ぶ、というのの繰り返しでした。健康的。

Nuria






その後またさらに標高の高いヌリアの山(2000m)へ。家族でバカンスという、カタルーニャ州が企画している旅行に抽選で当たって、ほとんど実費だけという格安の旅行です。ユースホステルで、みんなで食事、子供向けの企画が盛りだくさん、山歩きを楽しんだりもできます。なんというか、修学旅行を家族でやるような感じです。これが子供、大人ともにものすごく教育的でびっくりしました。食事の準備や後片付けもみんなで協力しあって、ゴミの仕分けとか省エネとかまで学びます。他の家族がどんな風に子供をしつけているのかとかも分かってためになったりとか。子供向け企画は温にはちょっと早すぎたのですが、5歳から10歳くらいの子供がいる家は、一度やってみるとすごく面白いと思います。日本にも是非あったらいいのに。

Cousins




パリから帰って、今度はプッチェルダの山に。ひさしぶりに従兄弟に会ったらみんな成長していておたがいびっくり。でも一番びっくりしたのが、温(もうすぐ3歳)とクラウディア(5歳)が二人だけでちゃんと会話していたこと。なんだかけっこう感動しました。

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テレタビーズのララ(黄色いので大好き)の人形の写真を一生懸命撮っている温。背景は凱旋門でした。
道で、ダビが少し前に仕事で知り合ったヌリアにばったり会ってびっくり。バルセロナでは良く道で知り合いに会いますが、パリまで来て道でばったり知り合いに会うとなんだかうれしいものです。

Akari



パリに住むナオリちゃんとそのだんなさま、娘のアカリちゃんに会いました。こちらもやっぱりかなり仲良く遊んでいて楽しそう。後日「アカリちゃんかわいかったねー」とうっとり思い出す温。「8番のおうちに住んでたね」ってまた数字ばっかり。

Park






家のそばのルクセンブール公園と、ラヴィレット公園で。パリも子連れがたくさんです。ラヴィレット公園の科学博物館は、2歳からでも楽しめるワークショップや科学おもちゃがいっぱい。人ごみがきらいな温もこれは相当楽しかったらしく、時間切れになっても帰りたがらなかったくらいでした。

Rein



パリでは毎日雨が降っていました。でもそのほとんどが夜中のスコールで、昼間出かけている時に降られることは実はほとんどなかったのですが、それでも一度だけものすごい豪雨に当たりました。その雨があまりにすごいのでなぜかはしゃいでいる温。その雨のせいか、毎日ものすごく涼しかったです。

Sei



ポンピドゥーセンターのそばに住むさわこちゃん夫妻とその息子の青(せい)君に会いに。ポンピドゥーセンターのエスカレーターは、外の一番下から入るのではなく、建物に一度入って脇から入るのですが、それが面白かったのか、後日ライオンの絵本を読み返した時も、「ここ、一番下閉まってたね」「こっちからこうやって入るんだよね」と得意げに説明してました。
青くんは少しまえにバルセロナにも来てくれたので覚えていて、なんだかいい感じで友達になって一緒に遊んでいます。レストランの長いソファの上を歩いて行ったり来たりする遊びに夢中になっている間、特にとがめもしなかったウエイターさんたちに感謝。

etc etc




ライオンがパリに最初に到着したリオン駅(ライオンなのでリオン駅なのです)、国立国会図書館近くの橋、セーヌ川に浮かぶガーデンボート。

Annie's house


今回の二週間の滞在は、昔バルセロナで一緒に住んでいたアニーの家にずっと泊まっていました。彼女と夫、3人の子供達はカリブ海へバカンスで留守です。なのでホテルやアパートと違って住むための道具や家具がみんなそろっていて、うれしいことにおもちゃまであります。子供連れの旅行の時はこういう場所に滞在できるのはほんとうに助かります。

Palais du Tokyo






パレ・ド・トーキョーへ。ここの展示はさすがに温向けという感じではないかと思って、昼寝の時間を見計らって行ったらなんだかすごい象さんが。しかも10分置きくらいに、ワインの空き瓶を時速何百キロとかで壁にぶつけて割るというすさまじいインスタレーションがあったおかげで妙に緊張しっぱなしの見学。屋上に展示された本当に使用されている一部屋だけのホテルの作品を見学しに行く頃にはすっかり目が覚めた温。景色もきれいでした。

Eiffel Tower



ライオンの軌跡をたどってエッフェル塔に着いたはいいものの、すごい長蛇の列なのであきらめて、塔の足下の公園でランチを食べながらひなたぼっこをすることに決めました。温はもっぱら鳩を追いかけて飛ばすのに夢中。この遊び、バルセロナにもいっぱい鳩はいるのにパリに来るまでやったことがありませんでした。ちなみにパリの鳩はものすごく図太いです。追いかけてもぎりぎりまでなかなか逃げないし、室内に潜入している鳩もたくさん見ました。都市によって鳩の性質が違うことを発見して驚くダビとトモコ。

Photographs




またしても写真は撮られるより撮る方がずっと好きな温。被写体はもっぱら文字です。

Un liON a Palís



遅れに遅れてますが、8月1日の写真。
何故パリかというと、理由の一つには、温の大好きな「Un lion à Paris」というBeatrice Alemagna作の絵本の影響があります。去年トモコが一日出張でパリに来た時にお土産に買ったこの本、独り者でさみしくしていたライオンが仲間を求めてパリに来て、パリのいろいろなところを回りながら、最後にPlace Denfert-Rochereauという広場に辿り着いてパリの住民になるまでの話なのですが、エッフェル塔やルーブル美術館、メトロやポンピドゥーセンターなど、いろいろなパリの名所が出て来ます。それを温と一緒にほんとに回れたら楽しいだろうな、と思ったのでした。というわけでまずはパリにほんとにライオンがいるところを確認して喜んでいる温。